金融取2025年度決算増収増益、営業利益2.5倍の21億円超

2026-06-05

 東京金融取引所は22日、2026年3月期(2025年4月1日~2026年3月31日)における決算概要を発表した。それによると営業収益は54億6,400万円(前年同期比22.1%増)、営業利益は21億2,400万円(同153.7%増)、経常利益は22億3,800万円(同161.2%増)、当期純利益は15億6,300万円(同103.1%増)と大幅に増益となった。期中、取引所FX「くりっく365」は2,002万枚(同23.8%減)、取引所CFD「くりっく株365」は2,071万枚(同16.5%減)、金利先物等取引が98万枚(同30.0%減)といずれも前年度比減少したが、収益面は証拠金利息等、資金管理運用収入の拡大が業績を牽引した。


 営業収益は54億6,400万円で、金額ベースで9億9,000万円増加した。内訳は定率手数料が27億8,500万円と全体の半分を占め、資金管理運用収入も20億1,700万円と大幅に拡大した。情報提供料は3億400万円、システム設備関係収入は2億1,200万円などとなっている。 これに対し営業費用は33億3,900万円と前年から約3億円減少し、21億2,400万円の営業利益となった。営業収益営業利益率は38.9%(前年18.7%)、ROEは6.9%(同3.6%)と収益性も大きく改善した。
 同日は2026年度(2026年4月~2027年3月)の業務計画(https://www.tfx.co.jp/newsdata/20260408_10.pdf)も公表した。廣田拓夫社長(写真)は市場環境について、米国の関税・外交政策や中間選挙の影響に加え、ウクライナ・中東情勢などの地政学リスクの高まりにより、世界情勢の不確実性が一層増しているとし、エネルギー等資源価格を中心に世界的インフレの兆候が続くとみている。
 国内では賃金・物価上昇を背景に金利の上昇基調が続くとみられ、「金利ある世界」が本格的に浸透し、金利の取引ニーズにも影響が出てくると見込む。
 リテール事業については、市場のボラティリティが高まる中、投資家ニーズを捉えて取引拡大を図る。くりっく365では強みである新興国通貨ペアを中心に流動性強化など取引活性化に取り組み、前年度実績に対する上積みを目指す。くりっく株365では顧客基盤の拡大・スプレッドの縮小、貴金属関連商品の流動性強化等により、過去5年実績に対する上積みを狙う。具体策として貴金属商品等のMM拡充、次期システムに向けた刻み値縮小・小口化等の利便性向上策も検討する。
 ホールセール事業については、長期金利の動きが短期金利へ波及していく中、店頭デリバティブ市場の取引ニーズを金利先物市場に取り込み、TONA取引の活性化を目指す。具体策として、TONA取引活性化検討会を設置(4月14日に第1回、5月19日に第2回を実施済み)、TONA取引活用のための勉強会も5月25日に実施した。さらにTONAの1カ月金利先物などを上場する方針を示した。

(Futures Tribune 2026年5月26日発行・第3434号掲載)
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