ポケット金・白金が新規上場
個人向け先物、単位を小口化

2026-04-23

 日本取引所グループ(JPX)傘下の大阪取引所(OSE)は13日、通貨先物(米ドル/円、人民元/円、ユーロ/円)、ポケットゴールド100先物(PKG100)およびポケットプラチナ100先物(PKP100)等を新規上場した。初日の出来高はPKG100が828枚、PKP100が2,409枚、通貨先物は米ドル・中国オフショア人民元・ユーロ(ともに対円)がそれぞれ2枚だった。同日、大阪証券取引所ビル1階のアトリウムにおいて上場セレモニーが開催され、市場関係者らが新商品の船出を祝った。大阪取引所のデリバティブ商品ラインアップは大きく拡充されることとなった。


 OSEの金関連商品は、標準(1キログラム)、ミニ(100グラム)に限日取引のゴールドスポット(100グラム)を改良した今回のポケット100が加わった。白金も同様の構成である。なおゴールドスポットは12月に取引を休止する予定で、ポケットシリーズの商品特徴として以下の点が挙げられる(商品設計を裏面に掲載)。
 まずは100グラム単位の少額設計である。想定元本が抑えられ、より小さなリスク単位で取引を始められることで、個人投資家にとって参入障壁が低い。
 また、限月は毎年12月限の1限月制を採用したことで取引期間が最長1年2カ月に及び、ロールオーバーの手間なくポジションを長期間維持できる。10月から12月にかけては既存限月と新規限月が併存し、この期間に自主的な乗り換えが可能となる。従来の複数限月制に比べ、初心者にも分かりやすい簡素な仕組みだ。
 次に、現物受渡しを伴わない現金決済方式を採用したことで、ゴールドスポットに馴染んだ投資家が取引を継続させやすい。
 価格表示はグラム当たり円建てで、国内の貴金属店の価格や標準先物・ミニ先物と同じ感覚で売買できる。注文時に地金の価格感を反映させやすく、価格変動をそのまま損益として把握しやすい利点がある。
 呼値は1グラムにつき1円、1取引単位あたり100円で、夜間取引や祝日取引にも対応する。取引時間は日中立会が8時45分から15時45分、夜間立会が17時から翌朝6時までとなる。海外の経済指標発表や突発的なニュースによる価格変動にも機動的に対応できる。
 税制面では日経225先物やオプション、商品先物、FXなどと同じ「先物取引に係る雑所得等」に分類され、デリバティブ取引間の損益通算が可能となる。
 最終清算数値については、ゴールド、プラチナともに標準先物との価格連動性を確保し、裁定機能が働きやすい構造とした。
 なおOSEの多賀谷彰社長は今回の新商品上場に関し、以下のコメントを発表した。

大阪取引所 多賀谷彰社長

 本日、大阪取引所にドル/円、ユーロ/円、オフショア人民元/円を対象とした3つの通貨先物、金標準先物の価格を対象としたポケットゴールド100先物及び白金標準先物の価格を対象としたポケットプラチナ100先物を上場しました。
 かねてより、為替リスクのヘッジをJPXの市場で行いたいというニーズが高かったことから、ドル/円、ユーロ/円、オフショア人民元/円を対象とした3つの通貨先物を導入しました。これにより、JPXに上場している各商品の取引と為替ヘッジがワンストップで行えるようになり、投資家の利便性が向上すると考えています。また、これまで為替リスクの関係で参入できなかった投資家の新規参入が進むことでJPXデリバティブ市場の更なる活性化に繋がることを期待しています。
 ポケットゴールド100先物は取引単位を標準先物の10分の1に、ポケットプラチナ100先物は取引単位を標準先物の5分の1に小口化しており、個人投資家にも取引がしやすい設計となっています。近年、貴金属価格は歴史的高水準で上昇傾向にあり、投資家の関心も高まっていることから、個人投資家向けの商品であるポケットゴールド100先物及びポケットプラチナ100先物の取引が活発に行われることを期待しております。
 今後も大阪取引所は、引き続き国内外の投資家の皆様にリスクヘッジの機会と手段を提供し、利便性の高い市場運営に努めてまいります。

(Futures Tribune 2026年4月14日発行・第3426号載)
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