
商品先物外務員数が3桁に
2026-04-11 国内商品先物の登録外務員数が3月末で999人となり、千人の大台を割り込んだ。日商協によると、総登録外務員数2万1,443人のうち、店頭商品デリバティブ取引区分が2万405人を占める一方、国内商品市場取引区分はわずか999人である。かつては1社で100人単位の外務員を抱える取引業者も珍しくなかっただけに、この数字は国内商品先物市場の先行きを示唆する警鐘といえる。
もちろん不招請勧誘の禁止が適用された現代では、外務員の役割が細るのは自然な流れでもあるが、他業態と比べれば商品先物の減少は際立っている。日本証券業協会の統計では、2024年末の証券外務員は46万2,455人、店舗縮小や非対面化が進んでも証券では営業・説明・管理を担う登録人材の厚みはなお保たれている。
一方先物先進国の米国をみると、電子取引は当たり前だが、NFAのAP(Associated Person)制度は今なお健在である。APは、注文や顧客、顧客資金を勧誘する者、またはそれを監督する者として位置付けられ、FCMは顧客に電子的な取引アクセスを提供しつつも、リスク説明や資金管理、監督責任を負う。つまり米国では、執行の電子化が進んでも「営業員・監督者」という登録人材は消えていない。日本の商品先物業界が直面しているのは、顧客対応と人材育成、内部管理を担う中核層の痩せ細りである。
千人割れは一つの通過点ではない。市場の存立基盤がいま問われている。
(Futures Tribune 2026年4月7日発行・第3424号掲載)
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