2023年度商品先物出来高1,918万枚 ピーク時20年前の8分の1に

2024-04-12
金先物4種

商品分類別取引表

 国内商品先物市場における3月の月間出来高は、大阪取引所が192万2,331枚(前月比48.3%増)、東京商品取引所が12万9,091枚(同2.4%増)、堂島取引所が20万9,956枚(同3.1%増)となり、3取引所合計で226万1,378枚(同39.1%増)となった。これ により2023年度(2023年4月~2024年3月)の出来高は、大阪取が1,596万9,015枚 (前年度比16.5%増)、東商取が175万1,133枚(同17.6%減)、堂島取が146万6,429枚 (同28187.6%増)で、3取引所合計で1,918万6,577枚(同21.1%増)となった。出来高 ベースでは東商取が37万枚減少したが、大阪取が225万枚、堂島取が146万枚増加した。


JPXデリバ夜間取引シェア36.4%、シェア微減も取引増

 2023年度の日本取引所グループ(JPX)全体(証券、商品)におけるデリバティブ取引の合計出来高は4億1,973万4,734枚(前年度比13.9%増)で2019年度の4億3,340万884枚に次ぐ過去2番目の取引量となった(商品分類別取引表参照)。大阪取の内訳は株式関連が3億9,109万953枚で過去2番目となった。主要商品 をみると日経225miniが2億5,527万6,857枚(同0.4%減)、日経225先物が2,132万485枚(同0.7%減)、TOPIX先物が2,709万6,406枚(同5.9%増)、長期国債先物が1,108万3,892枚(同29.1%増)となった。
 商品先物関連ではJPX全体(大阪取・東商取)で1,772万148枚(同11.9%増)、堂島取は2023年3月27日に貴金属市場を上場し、その年度(2022年度)は31日までの5営業日、金・銀・白金しか出来高がなかった。だが2023年度は農産物が変わらず出来高ゼロだったが金が142万8,598枚を記録するなど堂島取全体で146万6,429枚の出来高となった。
 なおJPXの夜間取引の出来高は大阪取引所が1億5,246万2,986枚、東商取が32万9,267枚で合計1億5,279万2,253枚となり、取引シェアはJPXデリバティブ全体の36.4%に達した。
 次に取引代金に目を向けると、過去2番目となったJPXのデリバティブ取引量に対しデリバティブ合計の取引代金は3,851兆円(同26.5%増)で2019年度の3,218兆円を上回り過去最高となった。
 内訳は株式関連が2,251 兆円(同24.7%増)、債券・ 金利関連が1,508兆円(同28.9%増)、商品先物関連が91兆円(同30.0%増)であった。商品先物に関しては東商取のエネルギー市場が6兆円(同19.9%減)、大阪取のその他市場が合計で85兆円(同35.1%増)だった。


20年前のピーク時、7取引所合計で出来高1億5,500万枚

 国内商品先物がピークだった会計年度は20年前の2003年度(2003年4月~2004年3月)で、出来高は7取引所合計で1億5,583万5,206枚(同9.3%増)であった。2023年度のおよそ8倍の規模で、取引所を出来高順にみるとトップの東京工業品取引所(現・東商取)が8,482万3,729枚、次いで中部商品取引所が3,009万3,604枚、以下東京穀物商品取引所が2,655万 5,455枚、大阪商品取引所が608万5,890枚、関西商品取引所(現・堂島取)が333万5,380枚、福岡商品取引所が321万6,901枚、横浜商品取引所が172万4,247枚という順番だった。。
 商品別ではトップが金(東工取)の2,494万7,655枚、次いでガソリン(同)が2,432万402枚、以下白金(同)が1,491万6,113枚、ガソリン(中部取)が1,487万 2,796枚、灯油(同)が1,354万7,492枚、灯油(東工取)が1,268万7,207枚と活況を呈した。

(Futures Tribune 2024年4月9日発行・第3279号掲載)
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