
CFTC、新分野の市場整備進む
2026-09-01AI・暗号資産等特性に応じた枠組み構築
米商品先物取引委員会(CFTC)は18日、規則パート4の改正案(NPRM)を公表した。SEC登録投資顧問が条件を満たす投資家に限定したコモディティ・プールを運用する場合のCPO登録免除の追加などが柱で、セリグ委員長は「重複的で過度な規制の巻き戻し」と位置づけている。事実上規制緩和路線の一環で、パブリックコメントを募集している。
既存市場では利用実態の乏しい一律要件を外す一方で、AI計算資源(コンピュート)や暗号資産といった新分野では商品特性に即した枠組みを整えるという両輪の動きが見て取れる。セリグ委員長の下で進む「目的適合型」の規制運営が輪郭を際立たせている。ただし法的な段階は一様ではなく、コンピュートは意見募集、SEFとパート4は規則案、暗号資産は規則検討の指示にとどまる。
翌19日には、コンピュートに関するデリバティブの上場・監督に関するパブリックコメント募集を公表した。AI市場の規模と流動性、参照指数の信頼性、相場操縦リスクと市場監視、顧客保護、さらに無期限(パーペチュアル)型契約の扱いなどについて広く意見を求めるものである。セリグ委員長は「堅牢なコンピュート・デリバティブ市場なしに米国がAI競争に勝つことはできない」との認識を示した。連邦官報掲載は8月21日、意見提出期限は10月20日である。
この背景にはシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)グループが11日に発表した、Silicon Data社のH100・B200の時間当たりGPUレンタル価格指数を対象とするコンピュート先物2商品の上場告知が影響したとの声もある。これは規制上の審査期間の完了を条件に10月5日からニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)へ上場すると発表していたもので、CFTCの意見募集はその8日後にあたる。CFTC文書ではCMEを名指しこそしていないが、商品開発が先行する中で規制当局として早い段階で監督上の論点整理に着手した形である。
また20日には、スワップ執行施設(SEF)に関する規則の一部改正案を公表するなど、新分野の市場整備とともに、旧来の不要な規制撤廃に向けた動きも進めている。
(Futures Tribune 2026年8月25日発行・第3451号掲載)
リンク
©2022 Keizai Express Corp.