
デリバ隆盛時代も商品先物は蚊帳の外
2026-01-28 日本のデリバティブ市場は、一見すると堅調である。日本取引所グループ(JPX)における2025年のデリバティブ合計取引枚数は過去3番目(4億1,875万枚)、取引代金も過去2番目(3,742兆円)の水準を記録し、株価指数先物や金利・債券関連商品が市場を牽引した。ナイト・セッションの定着やマイクロ先物、金利先物といった新商品の成功もあり、デリバティブ全体は拡大基調にあるといえるだろう。
しかし、商品先物は相変わらず取り残されている。大阪取引所と東京商品取引所を合算した商品関連(貴金属・ゴム・農産物・商品指数)の年間出来高は前年比15%超の減少、エネルギー関連は2割超の減少となった。金や白金といった主力商品でさえ、価格変動が大きかった年にもかかわらず、出来高は大きく落ち込んでいる。
これは実需との乖離に起因している。本来、商品先物は価格変動リスクを吸収するヘッジ市場であるが、国内では需要家や生産者の参加が限定的で、個人投資家も商品先物に目を向けていない。
さらに商品設計と市場戦略の遅れがある。株価指数先物では取引単位の引き下げや多様な派生商品が奏功した一方、商品先物では流動性を集約する大胆な再設計が海外市場と比べ不十分だった。カギを握るのはコメと電力である。この両商品に商品先物市場の未来がかかっている。
(Futures Tribune 2026年1月6日発行・第3405号掲載)
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