
商品指数の意味
2025-04-24
読売新聞社が3月24日、株価指数「読売333」の公表を開始した。これは名前のとおり333銘柄で構成され、特徴は日経平均などとは異なる「等ウェート型」となっている点だ。従来の時価総額荷重型や株価平均型とは異なり333銘柄すべてを同比率で組み入れるため、日経平均などの大企業偏重型の指数とは異なる独自の値動きが見込まれる。こうした新たな指数誕生に際し、26日には三菱UFJアセットマネジメントが同指数に連動した投資信託「eMAXIS Slim国内株式(読売333)」の設定を発表した。
商品先物市場でもこれまでいくつかの商品指数が設定されてきたが、国内初の上場商品指数は1995年3月に神戸ゴム取引所が設定したゴム指数先物であった。神戸ゴム取では90年頃、TSR20の上場を検討していたが、当業者であるタイヤメーカーがTSR20の調達に関し商社を通さず注文生産の形を採っていたため、仕様が各メーカーで異なっており標準品の選定ができなかった。このためTSR20の上場は断念したが、天然ゴムの中心指標となるグレード(規格品)がなく、直接買い付けが主流となっていたため市場が無視され公正な価格もなかった。ある意味今の国産米と似通った状況であったわけだが、ゴムの場合国際ゴム研究会(IRSG)で先物市場の育成議論が盛り上がった。それが5年越しでゴム指数上場に繋がったわけである。
(Futures Tribune 2025年4月1日発行・第3351号掲載)
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