日商協、次年度予算1億5,000万円
会員34社見込、マネロン対策継続

2024-03-01
日本商品先物取引協会

 日本商品先物取引協会は28日の理事会で、令和6年度(2024年4月~25年3月)における事業計画および収支予算案をまとめた。事業計画は例年どおり、Ⅰ.自主規制に係る事業、Ⅱ.苦情・紛争等の解決に係る事業、Ⅲ.外務員登録・資格試験・研修等に係る事業、Ⅳ.広報等に係る事業―の4事業を柱とする。予算規模は前年横ばいの1億5,000万円。日商協の会員数は35社だが、LINE証券(本社・東京都品川区)が商品先物業務を年度末までに廃止することを決めており、予算作成上の会員数を34社と見込んでいる。なお登録外務員数は1月末時点で2万1,415人(うち国内市場1,036人)。


 日商協の事業に関し、Ⅰにおいては①会員の適正な商品先物業務の確保―として、内部管理責任者等資格研修や内部管理統括責任者等研修の充実に加え、3月末の体制整備後のマネーロンダリングおよびテロ資金供出対策並びに反社会勢力の排除などに係る取組みの支援をより強化する。
 さらに②商品先物取引業務に係る自主規制ルールの整備―として、会員および商品デリバティブ取引の状況に対応した自主規制機能を検討する。③会員の監査―ではモニタリングのほかに社内監査の結果調査やフォローアップを実施し、このほかに④商品取引事故の確認申請等の適正な運営、⑤個人顧客を対象とした商品先物取引業務を行っている会員の企業情報開示―を実践する。
 Ⅱの関連では①顧客等からの相談等への適切な対応、②顧客等からの苦情の迅速な解決、③紛争の解決のためのあっせん・調停の円滑な実施―を引き続き行う。
 Ⅲの業務では外務員登録、外務員資格試験、登録更新講習について的確な運営かつ実施を続ける。
 Ⅳについては協会ホームページの充実強化、商品デリバティブ取引に係る統計の作成、社会的信頼性向上のための自主規制活動の広報―などを行う。
 これに伴い収支予算において、主となる会費収入は定率会費1億200万円、比例会費4,400万円の計1億4,600万円、その他受講・受験料などの事業収入が500万円で合計収入が1億5,300万円(運営準備引当資産1,000万円を含む)。
 一方の支出は事業費支出において、試験・登録事業費支出1,000万円など合計6,700万円。管理費支出は7,600万円で、支出合計で1億4,300万円(職員給与の計4,300万円を含む)。現在、日商協の現職員数は7人で、出向受入れ1人を含め少人数で業務を回している。
 これらは3月25日の臨時総会に諮る。
 なお会員役員については臨時総会で選任方式を決議し、5月に候補者を掲示した上で6月20日の通常総会で承認後、役付理事の互選会で確定する。

(Futures Tribune 2024年2月27日発行・第3272号掲載)
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