新潟食料農業大学学長の渡辺好明氏が20日、NHKラジオ「マイあさ！」に解説者として出演し、「始まったコメのオークション取引・可能性と課題」を演題に自説を述べた。同氏は元農水事務次官でコメ行政に長く携わり、コメ先物が72年振りに試験上場として復活した2011年8月には東京穀物所品取引所の社長を務めていた。
 また27日に農政調査委員会が主催する農産物市場問題研究会では講師として登壇しスピーチを行うが、同氏は一貫して「現物・先渡し・先物」の3市場がそれぞれの役割を果たすことが重要だと語っている。
 ラジオでは現物市場の解説がメインだったため、先物市場には直接触れなかったが、「ジャポニカ種の価格決定は現在中国の大連市場で行われているという残念な状況だ」など、国内のコメ先物復活を暗に肯定した解説を行った。
 なお同放送はNHKラジオらじる★らじるの聞き逃し配信サイトから無料で聞き直しが可能だが、公開は27日7時50分で終了する。

（Futures Tribune 2023年11月21日発行・第3253号掲載）