東証がカーボンクレジット市場開設
セレモニーに西村経産大臣が

2023-10-11
市場開設の様子

 東京証券取引所は11日、カーボンクレジット市場を開設し売買取引を開始した。同日市場開設に伴う記念セレモニーを開催し、経済産業省の西村康稔大臣など関係省庁・団体を招きテープカットなどを行った。主なコメントは以下のとおり。


西村康稔・経済産業大臣(写真右から4人目)

経済産業省は、2050年カーボンニュートラル、2030年度の温室効果ガス排出量46%削減に向けて、成長志向型カーボンプライシング構想を打ち出し、排出削減に先行的・意欲的に取り組む企業にメリットのある仕組みの構築を目指しています。

経済産業省は、2050年カーボンニュートラル、2030年度の温室効果ガス排出量46%削減に向けて、成長志向型カーボンプライシング構想を打ち出し、排出削減に先行的・意欲的に取り組む企業にメリットのある仕組みの構築を目指しています。

今回の市場開設にあたって、取引の更なる活性化に向けた取組として、東京証券取引所様のご協力のもと、マーケットメイカー制度を新たに導入いたします。マーケットメイカーに一定量の売り買い注文を同時に出していただくことで、適切な取引価格を公示するとともに、市場の流動性を確保します。

今後、今回取引対象となっているJ-クレジットを皮切りに、様々な環境価値が取引されることで、カーボン・クレジット市場が企業のGX投資推進のための重要なインフラとして将来的に大きく発展することを期待しております。


山道裕己・日本取引所グループ取締役兼代表執行役グループCEO(写真右から5人目)

カーボン・クレジット市場の開設は、2022年2月に経済産業省から示された「GXリーグ基本構想」、さらには、2023年2月に閣議決定された「GX実現に向けた基本方針」において、GXリーグの排出量取引を機能させるため、カーボン・クレジット市場の創設が盛り込まれたことを受けてのものであり、本日より取引を開始できることを誠に嬉しく思います。

本市場の開設が、世界的課題であるカーボンニュートラル実現に向けた取引所ならではの貢献策であると認識のもと、金融商品市場運営の経験と、昨年度のカーボン・クレジット市場の実証事業の知見を活かして、市場参加者や関係者の皆様と連携しつつ、政府の排出量取引の進展に合わせて、カーボン・クレジット市場を盛り上げていきたいと考えております。

また、本年度も経済産業省からの委託事業として「カーボン・クレジット市場の取引活性化等事業」の事業者として採択いただき、引き続き経済産業省と緊密に連携しつつ、カーボン・クレジット市場の取引活性化に向けた制度設計を進め、「成長に資するカーボンプライシング」に向けた取り組みに貢献してまいります。

(Futures Tribune 2023年10月17日発行・第3245号掲載)
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