日本取引所グループ（JPX）は22日、市場開設準備を進めているグループ傘下・東京証券取引所のカーボンクレジット市場を10月11日にスタートさせると発表した。開設当初の市場参加者は188社となる。
 東証の岩永守幸社長は以下のコメントを公表した。

 2022年度に実施した「カーボン・クレジット市場の技術的実証等事業」から得た知見と市場運営の経験を活かし、我が国において本格的にカーボン・クレジットを集合的に取引できる場を提供するとともに、同クレジットの価格を公示する役割を果たす観点から、JPXグループにおける正式な制度として、本年10月11日にカーボン・クレジット市場を開設できることを大変嬉しく思います。
 また、当初の参加登録者は188者と昨年度実証事業の参加者数183者を上回るもので、事業会社、金融機関、地方公共団体等の幅広い業種の方に参加登録をいただきました。
 今般のカーボン・クレジット市場の開設は、JPXグループが、我が国の温室効果ガスの削減と持続的な経済発展の両立を支援する役割を担うことを企図したものであり、政府における排出量取引制度の政策を踏まえつつ、皆様と共に、カーボン・クレジット市場を盛り上げていきたいと考えています。今後も我が国のカーボン・ニュートラル実現に向けて、たゆまぬ努力を行ってまいる所存ですので、なお一層の御支援・御協力を賜りますようお願い申し上げます。

（Futures Tribune 2023年9月26日発行・第3242号掲載）