堂島取、最終損失5億8,200万円
株式会社化後2期連続の赤字に

2023-06-30

 堂島取引所は27日の株主総会で、株式会社化後2期目となる2023年3月期(2022年4月~23年3月)の事業および収支報告ならびに取締役4人の再任を承認した。期中の営業収益は4,600万円(前年同期比86.7%減)で、当期純損益が▲5億8,200万円(前期は▲4億8,100万円)と株式会社化後2期連続の赤字となった。堂島取は期中に貴金属市場を試験上場したが3月27日の取引開始であり、収益にはほとんど反映されていない。またコメ先物の上場廃止により22年4月以降、貴金属上場まで出来高がない状態が続き、保有する不動産収入などによる営業外収益が収益の大半を占める格好だ。


 23年3月期の営業収益は4,600万円(3億4,700万円※カッコ内は株式会社化初年度の22年3月期実績、以下同)で、内訳をみると取引関連収入は100万円(2,700万円)、情報関連収入が4,400万円(4,200万円)だった。
 なお不動産収入については、22年3月期は営業収益として計上し、23年3月期は営業外収益として計上している。その不動産収入は2億8,300万円(2億7,600万円)で、受取利息及び配当金200万円(200万円)、雑収入1,200万円(200万円)と合わせ営業外収益は2億9,800万円(400万円)となった。
 一方の営業費用は7億500万円(7億7,100万円)で6,600万円ほど節減したものの、不動産関連の営業外費用が1億5,400万円ほど発生したことで経常損益は▲5億2,400万円(▲4億2,700万円)と1億円近く損失が膨らんだ。
 役員体制は、取締役会長に重光達雄氏、代表取締役社長に村田雅志氏、社外取締役として中室牧子氏(慶大総合政策学部教授)、山﨑達雄氏(元財務官)と前期と変わらない布陣で臨む。

(Futures Tribune 2023年6月27日発行・第3223号掲載)
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