投資戦略フェアEXPO2023体験記
4年ぶりのリアル開催、パシフィコ横浜ノースで

2023-03-17
投資戦略フェアEXPO2023

 パンローリングが主催する「投資戦略フェアEXPO2023」が11日、パシフィコ横浜ノースで開催された。2019年以来4年ぶりのリアル開催で、日本取引所グループ(JPX)と東京金融取引所が後援し、業者17社(IG証券、SBI証券、岡三オンライン、岡安商事、光世証券、ゴールドリンク、サンワード貿易、GMOクリック証券、テコテック、日本ホールディングス、フジトミ証券、ブロードブレインズ、松井証券、マネーアカデミー、マネックス証券、moomoo証券、楽天証券)の協賛があった。今回は同イベントの体験記を掲載する。


 コロナ禍により4年ぶりのリアル開催となった投資戦略フェアだったが、会場は横浜みなとみらいの「パシフィコ横浜ノース」だった。前回までは都内の東京ドームシティプリズムホールだったので、都心部に事業所がある大半の出展側にしてみれば、会場までの移動が手間だったかもしれない。
 幸い当日は天気が良かった。JR横浜駅から歩いたが、区画整備され海にも近い地域なので解放感があった。パシフィコ横浜の入口に着くと、イベントの看板が横長に掲げられている。到着は14時をまわっていたが、会場内にはかなりの来場者がいた。
 週明け、主催者側に問い合わせたところ、来場者の集計はまだ終わっていないとの回答だったが、イベントのサイトによると2018年は4,331人、2019人は4,462人が来場したとある。今回も同程度の客入りだったかもしれない。
 正面入口から最も近いブースが東京金融取引所で、顔なじみのスタッフが迎えてくれた。今回のイベントには日本取引所グループ(JPX)と金融取の2取引所が後援している。2018、2019年に後援していたCMEグループの名は今回なかった。
 JPXのブースは中ほどに位置しており、5月29日にスタートする日経225マイクロ先物・ミニオプションの説明会を開いていたが、ブース内に入り切らない来場者は通路に立って熱心に耳を傾けていた。小口化商品に対する投資家の注目度はかなり高いようで、JPXも新オプションには力を入れている様子がうかがえる。販促物の手鏡にはカバーの部分に新商品名が記載され、オプション取引に特化した50ページ超のパンフレットも配布していた。
 JPXの裏側には光世証券のブースがあり、たまたまミニセミナーの開始時間になったので参加してみた。講師はシンプレクス・インスティテュートの安藤希氏で、春めいた着物姿でブースに立ち、自身の取引結果をもとに「ターゲット・バイイング」、「カバード・コール」の有用性を紹介した。このセミナーは本編の短縮版で、同氏を含め37人の講師が、メイン会場に隣接するAからEまでの5会場でセミナーを実施した。このスタイルは以前と同様で、人気講師のセミナーは前売り段階でかなり埋まっているそうだ。
 商品先物業者では岡安商事、サンワード貿易、フジトミ証券がブースを出展しており、各社とも工夫を凝らし来場者にアピールしていた。岡安は緑と白のシートでブースを目立たせ、スタッフも上着を蛍光色のシャツに統一して一体感を打ち出した。
 サンワードはアンケートによる福引サービスのほか、ブース内にレプリカの金延べ棒や黄金色の一億円札を並べるなどして集客効果を高めた。
 珍しいところでは、ネット証券最大手のSBI証券が、27日から始まる堂島取引所の金先物を紹介していた。筆者もしばらく様子を見ていたが、残念ながらそれほど来場者の関心は高くはなかったようだ。集客もまばらで、今後の啓蒙活動次第だろうといった印象を受けた。
 会場の奥には主催者であるパンローリングが発行した投資関係の書籍が、割引価格で販売されていた。セミナー講師の著書も扱っていたこともあり、ここではかなりの来場者が足を止め、投資理論に対する意識の高さを感じられた。書籍コーナーと並んでスタンプラリーの抽選所があり、10万円の旅行券が特賞商品となっていたが、15時時点でまだ当てられていなかった。
 夕方には来場者が各社ブースでの配布資料や購入書籍で膨らんだバッグを抱え、会場外のベンチで一休みする姿が散見された。会場に残っているのは、投資家交流会に参加するからだろう。交流会は19時半からパシフィコ横浜展示ホール2階の「リストランテ・アッティモ」で行われた。筆者は都合で残念ながら参加できなかったが、定員180人の大規模なパーティーである。閉会の22時半まで3時間、投資家同士で盛り上がったに違いない。

投資戦略フェアEXPO2023
投資戦略フェアEXPO2023
(Futures Tribune 2023年3月14日発行・第3203号掲載)
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