デリバティブ集計、日本の4取引所は寂しい結果に

2024-02-20
個人投資家イメージ

 FIAの集計に沿って2023年の世界デリバティブ出来高をまとめてみた。年間1,373億枚は先物とオプションを合わせたもので、デリバティブ取引は21世紀に入ってから増加傾向が顕著である。2001年に50億枚に満たなかった世界のデリバティブ出来高は2010年に224億枚と、10年で4倍の規模に膨らんだ。さらに10年後の2020年には467億枚と取引規模を倍増させ、3年後の2023年には1,373億枚である。2023年については8割弱がインドのナショナル証券取引所の取引である。出来高には商品設計も関わってくるため一概に取引枚数だけで比較するのも正確な状況を反映するものではないが、ただ確実にいえるのは世界的にデリバティブ市場が急速に拡大し、今後もしばらくは成長し続けるということだろう。
 コロナ禍前の2019年、デリバティブ取引所別ではやはりインドのナショナル証取がトップで年間出来高は59億枚だった。2位はCMEグループで48億枚、以下B3が38億枚、インターコンチネンタル取引所が22億枚、Eurexが19億枚と続いたが、日本取引所グループは3億枚で圏外の17位である。取引所別集計に変わった2023年は、大阪取が29位、金融取が47位など寂しい結果に終わった。アジアのハブを目指して金融都市構想を掲げるなら、せめてトップ10入りくらいはしたいところだ。

参照記事:2023年世界デリバティブ総出来高、前年比6割増の1,373億枚
(Futures Tribune 2024年2月13日発行・第3269号掲載)
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