商品先物トレードコンテスト、今後も定期開催を
2022-12-02 東京商品取引所が2018年、個人投資家を対象にしたリアルトレードコンテストを開催した。実際の相場環境を用いて定められた期間での利益率を競うもので、公設取引所が主導するトレードコンテストとしては国内で初の試みであった。だが商品先物取引で利益を上げることは難しいという概念を払拭すると同時に、成績優秀者のトレード手法を公開することで、商品先物の魅力を周知する目的があり、実際効果はあったはずだ。
期間は3カ月間で、トップの投資家は利益率214.94%という高パフォーマンスを記録している。コンテストへの参加資格は、開始時に100万円の投資資金を取引口座に入金した投資家としていたが、2回開催し計480人が参加し盛況のうちに幕を閉じた。
コンテストの盛況を受け東商取は、その後もコンテストを継続させる方針で、いずれは中国の投資家を含む国際大会の開催も視野に入れていた。日本の個人投資家の特徴として、高い運用成績をあげてもそれを周囲に公言するタイプは少ない。だが中国ではこうした行為にむしろ積極的な個人投資家が多いようで盛り上がりが期待できたが、残念ながら3回目のコンテストは開催されていない。
金融商品に耳目を引き付けるには、FXの「ミセスワタナベ」でも実証されたように儲け話の流布が一番手っ取り早い。こうしたコンテストは、やはり続けるべきだろう。
(Futures Tribune 2022年11月22日発行・第3181号掲載)
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