フィリップ証券、トレーディング・シンポジウムに多数の金融関係者

2025-10-31

開会の挨拶に臨むフィリップ証券の永堀真社長

 フィリップ証券は14日、「フィリップ・トレーディング・シンポジウム」を開催した。昨年に続く2回目の開催となり、会場の東京証券取引所ビルには国内外の証券会社、取引所、マーケットインフラプロバイダー、機関投資家ら約140人が一堂に会し、トレーディングおよびマーケットアクセスに関する最新動向を議論した。
 会場では、売買執行から接続・インフラまで、多様なトレーディング戦略やシステム構築をテーマにしたセッションが展開されたほか、ネットワーキングの場として出展ブースや自由交流の時間も設けられた。
 主催者側は「東京開催はグループ共通の地域戦略の一環であり、国内市場関係者との連携を強める機会」と位置づけている。
 シンポジウムでは日本取引所グループ(JPX)の山道裕己CEOが基調講演し、グループ傘下の東京商品取引所から石崎隆社長がエネルギー展望を演題に、電力先物の現状を解説した。
 このほかパネルディスカッションでJPX、Cboe、CMEグループなどの関係者が登壇し戦略や今後の見通しについて議論した。
 来場者からは「海外取引所との接続環境が年々整備されてきており、日本拠点でもアクセス強化が進んでいる」との声が聞かれ、また「テクノロジーとグローバルリスクへの対応が、これまで以上にトレーディングの焦点になっている」といった指摘があった。
 フィリップ証券はこうした動きを背景に、アジアから太平洋拠点としての機能拡充を改めて打ち出した。
 来年の開催は未定だが、今後も同社は金融ネットワーク構築の場を継続していく考えだ。

(Futures Tribune 2025年10月21日発行・第3391号掲載)
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